今回は日本とスペインでの文化や考え方の違いについて話していきたい。

私はまだスペインに何年も住んでいるわけではないがこの国にすでに魅了されつつある。

その理由について。

まずみなさんの家族・職場・友達・チームメイト数あるシチュエーションの中で1日の始まりに挨拶はありますか?朝起きて誰かに出会った時、おはようと目を見て言い、今日の調子を相手に尋ね、たわいもない会話をする。一見それになんの意味があるの?と思うかもしれないが、私にとってそれは人が生きてく上でものすごく重要な事だと思う。

人は1人では生きていけない。多くの人の支えがあって生活が成り立つ。家族でも・職場でも・友達関係でも。相手がいるからその生活・仕事は成り立ってませんか?なのにその相手のことを知らずに良い関係を築くことはできるだろうか。

私はスペインでサッカーをしているからサッカーで例えると、まず練習場についたらチームメイト・監督・トレーナー ・マネージャー・用具係みんなと目をみて、挨拶をする。そしてコミュニケーションをとり1つの家族のような空気を作るのである。サッカーはチームメイト誰1人として欠けることなく団結してこそチーム力は上がるのだ。だからこそ仲間の性格や特徴を知ることを惜しんではならない。人間関係にとって大事なものはピッチの中よりも外に多く存在する。

こっちにきてよく目にする光景でロッカールームでは音楽が流され、その周りでサッカーや私生活についてバカみたいに騒いでいる。まるでひどい時はパーティーのようにうるさい時もある。しかし、そんな彼らもいざビッチに立つとみんな目の色を変え誰よりも上手くなろうと必死にボールに向かいトレーニングを行う。こっちの選手にとってチーム練習の後の自主練習なんてものはほぼ存在しない。みんな練習が終わればすぐにシャワーを浴びて帰っていく。でもなんでそれで上手くなるのか。監督に与えられた1日1時間半から2時間のトレーニングを100%の力でプレーしてるからだ。

 

日本では1日3時間練習するチームがあるくらい練習が大好きな国と言われているが、果たしてそれは効果的な練習と言えるのだろうか。1試合長くても90分、仮に延長戦があったとしても120分、いわゆる1時間半から2時間しか試合はないのに、3時間もトレーニングをすることの意味はなんなのか。これは一私の意見ではあるが、3時間もトレーニングしていたら全部のトレーニングを100%でやることはほぼ不可能だと思う。どこか惰性で80%くらいの力でやっても大丈夫だろう。そんな気持ちが出てきてもおかしくない。でも試合で80%の力で勝てる程甘い試合などあるわけがない。練習で100%が出せないと試合で100%なんて出せない。もし運が良くて上手く行ったとしてもそれが1年間を通してチームが良くなることはないはずだ。

 

これはサッカーに限らず、どの現場においても言えることだが、1人の人が自分は80%の力でも大丈夫だろう。そんな気持ちでやっていたらその集団は良くならない。

だからこそリーダーが先頭に立ち目標を常に認識させそこに向かって100%みんなで取り組む。これこそが最高の集団を作る方法ではないかと私は思う。その為にまずは自分の身の回りの人を深く知る必要がある。

しかし日本には日本の良さがある。

“日本人は規律があって真面目な人が多い”って言われるが、そんな日本人がさらに一体となりチームの輪を作ることができたら今よりももっといい環境が生まれるじゃないだろうか。