はじめに

今回は、オーストラリアにサッカー留学セミプロとしてトライアウトに挑戦したいと思っている方向けに、実際にオーストラリアにサッカーについて書いていこうと思います。

主な内容としては、以下の通りです。

  1. オーストラリアのサッカーについて
  2. オーストラリアのサッカー留学にかかる費用
  3. オーストラリアのサッカークラブのトライアウト
  4. オーストラリアでのサッカー留学のメリットとデメリット

それでは詳しくみていきましょう!

オーストラリアの男子サッカーリーグ編成

オーストラリアのサッカーリーグの編成は以下のようになっています。

  1. 1部 Aリーグ(A-League)
  2. 2部 NPL(National Premier League)
  3. 3部 NPL2
  4. 4部 NPL3   2020年度からNPL3が新しく新設されました
  5. 5部 ステイト1部(State-League 1)
  6. 6部 ステイト2部

1部のAリーグはオーストラリアの国全体のチームから構成されるトップリーグで、2部から下のNPLとステイトリーグはオーストラリアの各州のチームで構成されるリーグとなっています。例えばメルボルンにはメルボルンのリーグがあり、シドニーにはシドニーのリーグがあるといった形です。

Aリーグのチームでは、本田圭佑選手が所属したメルボルン・ビクトリーが有名ですね。

オーストラリアの女子リーグの構成

オーストラリアの女子サッカーのリーグは主に4つに分かれていて、オーストラリアトップリーグであるW-League(1部)、その下のリーグからはそれぞれ州毎のリーグとなりNPLW(2部)Stateリーグアマチュアリーグとなります。
オーストラリアの土地の広さは日本の20倍以上。国土が広いゆえに国の中に「時差」があり、東のシドニーから西のパースは2時間の時差がある。(サマータイム期間は3時間)
という事もあり、オーストラリア全土で行われるリーグはオーストラリア1部であるW-Leagueのみになってます。
2部にあたるNPLW (NATIONAL PREMIER LEAGUES WOMAN’S)以下のリーグは各州により運営されている為、別の州のチームと試合(リーグ戦)をすることはないです。

オーストラリアのサッカーのレベル

オーストラリアでのサッカーのレベルは日本と同じか少しそれより下である印象です。

Aリーグは本田圭佑選手やその他のJリーガーなどが所属していたことからも分かるように、Jリーグに比べても引けをとらないほどレベルの高いリーグとなっています。

その下のNPLやNPL2も元Aリーガーの選手や元Jリーガーの選手が所属しているなど、レベルは高いと言えます。

NPLからステイトリーグになるにつれてレベルは下がっていきます。

オーストラリアのリーグ編成(NPL、NPL2、NPL3、ステイトリーグ)と対応させた日本のリーグ編成(J2、J3、JFL、地域リーグ)を比べてみる、ほぼ同じか少しオーストラリアのリーグの方がレベルが低いといった印象を受けます。

しかしやはりサッカーのスタイルが違う以上、比較することは難しいので実際に来てみて肌で味わってみることをオススメします。

よく言われることとして、技術面では日本のリーグの方がレベルが高いがフィジカル面ではオーストラリアのリーグの方がレベルが高いといったことがあり、それらの感覚は筆者の肌感では間違ってはいないと思います。

オーストラリアでのサッカー留学のトライアウト

オーストラリアでのサッカーリーグのトライアウト期間はそれぞれ以下のようになっています。

  1. NPL&NPL2 10月〜12月半ば
  2. NPL3&ステイトリーグ 11月〜2月

というのもNPLとNPLのシーズンは3月から9月までで、NPL3とステイトリーグのシーズンは4月から9月までとなっているので、オフシーズンの期間にトライアウトが行われるという訳です。

それぞれのリーグでシーズンの中盤に中間移籍のできる期間があります(NPLであれば5月か6月)が、そこでは枠が限られているため移籍する選手が少ないです。

なので、オーストラリアにサッカー留学に来るのであれば中間移籍期間ではなくトライアウト期間に来るのがオススメです。

オーストラリアでのサッカー留学にかかる費用

オーストラリアでのサッカー留学にかかる費用は以下のような感じとなっています。

初期費用

  1. 航空券代(片道)3万〜5万円
  2. ワーキングホリデーのVISA代 約3万円
  3. エージェント代 約30万円

固定費(月)

  1. 食費 3万円〜5万円
    生活スタイルにもよりますが、基本的に自炊をすれば上の範囲内で収まると思います。滞在先のアパートによってはお米や人参、玉ねぎなどが無料でついてくる場合もあるので、その場合にはさらに安くなります。
  2. 宿泊費 3万円〜6万円
    これも生活スタイルにもよりますが、基本的にシェアアパートに住むことになると思うのでその場合を想定しています。ベッドルームは自分専用でその他をシェアする場合や都心に近い場合は高くなり、ベッドルームもシェアする場合や郊外に住む場合は安くなります。
    郊外のチームなどではシェアアパートなどをクラブから提供してもらえる場合もあります。
  3. 交通費 1万円〜3万円
    これも生活スタイルやクラブの練習場所にもよりますが、交通費は日本と変わらないかそれより安いと言えます。
    クラブの練習場は都心から少し離れた場所や郊外にあることが多いので、住む場所によって変わってきます。
    こちらも、郊外のチームなどでは車をクラブから提供してもらえる場合もあります。
  4. 通信費 3000円〜5000円
    SIMフリーの携帯を使って、現地の通信会社のSIMを使うのが基本です。日本より安いです。

最終的に合計してみると、初期費用がエージェントを通すのであれば30〜40万円程度(通さないのであれば7万円程度)で、月の固定費が8万円〜12万円程度です。

*語学学校へ通う場合の費用、サッカークラブからの給料やアルバイトでの給料は下で詳しく解説します。

オーストラリアでサッカー留学するメリット

オーストラリアのサッカー留学

オーストラリアでサッカー留学するメリットとしては、以下の4つがあります。

  1. オーストラリアリーグの給料
  2. 英語&語学学校
  3. アルバイト
  4. オーストラリアのVISA

オーストラリアリーグの給料

オーストラリアリーグの給料は日本と比べると言わずもがな、ドイツやスペインなどと比べても高いです。

参考までにオーストラリアの各リーグの給料を載せておきます。

  1. NPL 月20万〜40万
  2. NPL2 月8万〜20万
  3. ステイトリーグ 月3万〜10万

*給料は試合ごとに支払われ、シーズン中しか出ないことがほとんどです。

英語&語学学校

オーストラリアは英語圏なので、サッカーだけではなく今の時代必須のスキルとなっている英語を学ぶことができます。

サッカー選手としてのキャリアは短いので、セカンドキャリアを考える際にも英語が話せるようになるということはとてもオススメです。

また、サッカー留学と語学学校を組み合わせることもオススメです。

語学学校は午前中〜昼過ぎまで授業があり、サッカーの練習は夜に行われるから簡単に組み合わせることができます。

語学学校にかかる費用は月15〜20万円程度が相場です。

アルバイト

オーストラリアにワーキングホリデーVISAでサッカー留学しにきた場合、簡単にアルバイトをすることができます。

主なバイト先としては日本食レストランやカフェなどが挙げられ、ある程度英語が話せれば誰でもアルバイトできます。

給料は日本の1.2倍〜1.5倍ほどもらえるので稼ぎやすいです。

オーストラリアのビザ

オーストラリアのワーキングホリデービザは日本人の18〜30歳であれば1年間(延長も条件次第で可能)誰でも簡単にオンラインで取れます。

また、語学学校に通うのであれば学生ビザも簡単に取ることができます。

これは、サッカー留学の留学先として挙げられる他の国にはあまり無い大きなメリットであると言えます。

例えばスペイン(ドイツ)では、ビザを取るのに大使館に行く必要がありますし、学校に通わないと取れない学生ビザが主な使えるビザとなります。

オーストラリアでサッカー留学するデメリット

オーストラリアでサッカー留学するデメリットとしては、以下の2つがあります。

  1. オーストラリアの生活費
  2. オーストラリアのサッカー

オーストラリアの生活費

オーストラリアの生活費は日本以外のアジアや東欧へサッカー留学する場合に比べて少し高くなります。

とはいえ、日本やスペイン、ドイツなどとは物価は変わらないこと、その分アルバイト代やサッカークラブからの給料が高いことの二点を考えるそこまで大きなデメリットではありません。

オーストラリアのサッカー

主な留学先としてあげられるスペインやドイツと比べてしまうとサッカー文化が国全体に根付いていないことは確かです。(しかし、最近ではオーストラリアでもサッカー人気は高まってきています。日本でのサッカーと同じくらいの感覚です。)

また、本気でヨーロッパなどのトップリーグで将来的に活躍したいと考える人にとってはそのようなチャンスはヨーロッパの国々に比べて少ないでしょう。

しかし、オーストラリアのNPLやAリーグで活躍できればJリーグやその他のアジアのリーグから声をかけられることは十分にあります。